ラブミーテンダー



チェルノブイリ




宝島という雑誌があって
今はだいぶ変わったけれど
20年前、俺が上京する頃は
RCサクセションやTHE BLUEHEARTSはその雑誌の顔だった
当時、バンドブームというものがあって、
いわゆるロックバンドが歌謡曲やアイドルを駆逐しチャートを独占した
日曜日の原宿のホコ天には、未来のスターバンドの卵と自我の芽生え始めたのファンの女学生たちが溢れかえった
つんつんに髪を立てていた俺は歩道橋の上から、いつかあの女たちとやってやると胸に誓ったものだ
好きじゃないバンドにしろ、それでも誰かのシングルが出るたびにアルバムが出るたびに
世界が変わっていってるんだと思った
世界が変わっていくその渦中に自分もいるんだという興奮があった





RCサクセションブルーハーツ
いつも自分の上に置いている





俺は38歳になって朝までYoutubeを見てるとかまったく冴えないが
俺には俺でまた別の可能性を追求しているという言い訳を与え続けている