空色の
街宣車に乗って
街から街へ
旅する
軍歌を
流さないで
壇上に立たないで
マイクもなくて
座って
何も言わない
街から街へ
何も言わない
空色の
街宣車に乗って。


芋虫が
歩いている
大砲の上を
迷彩色の
戦争の
もっとも
厳しい場所を
きみはいつか
綺麗な蛾になる
空砲が
太陽を撃つ
コアへ
長い長いキャタピラが
世界を均らし
わたしたちシマウマの草原が戻った
辺りで歓声があがり
それから森のようにとても静かになる


空に
エンドロールが
流れている
みな自分が何のスタッフだったかを確かめる
壊れて
ずっと青で点滅してた信号の
支柱が倒れた時、
だんご虫は一匹も死なない
点滅しているということは、生きているということ
月からも見える
地球が点滅しているということ。