空想甲子園


かつて、小学生であった時分を中心に ぼくは空想の甲子園の世界で羽を広げていた
ぼくは鳥取県の、ある新設校の一年生の投手であり
その記録は近所のブロック塀と何冊もの大学ノートに印された
それは秘密の世界であった
この空想遊びは、俺の想像力の原点だと思っている
つい先日、眠る前に頭の中でふいに「多々良学園」という単語が浮かんだ
それからまた空想甲子園をやってみようと思った
ちなみに多々良学園はどちらかというとサッカーの名門らしい
そして現在、校名は改名されている
俺が甲子園や、あるいは空想の甲子園に携わらない間に学校の統廃合や、工業科の学校が普通科になったりとか
どうしても私立の大学付属など特待生制度で優れた選手を集められる高校が以前にもまし強くなっているらしい
ちばあきおの名著「プレイボール」では、都立の墨谷高校〔モデルは墨田高校?〕の谷口君が、連載の最終巻にて
ようやく甲子園への出場を決め〔単行本で20何巻目かな?〕、物語はそこで終わる
ちばあきおの漫画には、才能にあふれたスーパーヒーローは一人も出てこない
ちばあきお月刊ジャンプにボクシング漫画「チャンプ」を連載中に自殺してしまう
当時俺が11歳、小学五年の時であった

毎年、負ける。一校を除いて必ず負ける。


          小林信也 著書より

・以前は、全国大会からしたが、今回は始めて予選のベスト8〔ベスト16〕からやる
・架空の高校、古い呼び名の高校も存在するし、これは単なる遊びです