2012年4月

満開で
まわって激安だというので
ピンサロに行った
出会ってすぐにキスをしたので
運命の人だと思った
店は何時に終わるの?と聞いたら
外でお客さんとは会わないと言われた




石神井川の桜は満開であった
営団地に住む中国残留孤児が
孤児というかおっさんたちが
集まって
中国将棋をしている
この人たちは桜が咲いていなくても
朝から夕方まで
一年中
公園に集まり
安酒を飲んで
将棋を打っている
彼らを見る時、俺は
「浮世」
という言葉を思い出す。




玄関の扉を開けると
5歳の息子が
俺の胸に飛び込んでくるので
泣ける
彼はその存在をかけて、俺を必要としている
存在をかけるということは素晴らしいことだ
そこにすべての生きている意味がある
自己を肯定すること
肯定と肯定が更なる大きな肯定へ向かうことが
人類の歴史になるのだろう





美容院で
パーマをかけた
ミュージカルのアニーのようにしてほしいと言った
女の子が三人がかりで俺の頭をいじる
そういうかまわれている感に
俺は少し安心する
ピンクサロンより美容院のほうがいいものなのかも知れない
二人が新潟出身だと言うので
三条競馬へ行った話しをした
けれども最近思うのは、女の子というのは、ほとんど俺を笑わせたりしないね
女の子を笑わせるのは男の役目だ
女の子というのはもしかすると、すごくつまらないものなのかも知れない




クリニックで
心理テストを受ける
これは脳の傾向を調べるものであって、そもそも心理テストなどで「あなたのすべてが分かる!」というようなもの本当はない
なぜなら心理とは、宇宙を構成する素材のほんの何%に過ぎないからだ
2時間半における長丁場
それでも俺のために、誰かが二時間半時間を使ってくれているということは単純に嬉しい




俺は、俺のことを病気ではないと思っている
俺は、俺が正常かどうかという判断を下すにあたって、それはただ単にその時代の文化や風習に俺が適応しているか否か
であると思っている
俺が正常なのか
或いは異常なのか
それは、精神病とは何か?社会とは何か?
という問と本質的には同じであろう
だからたぶん今はそれは永遠に溶けない





GEOでドラエもんと一緒にヒューマンドラマを借りる
旧作はすべて100円だ
なんて安いんだろう
牛丼も250円だという
松屋吉野家すき家がCMなどで競っているが
250円にしろ350円にしろどのみち安いので
みんなただ近くに店があるところにただ入るだけじゃあなかろうか
コンビニの競争なども疑問に思う
だいたいコンビニの名前なんて俺は憶えてないしな。



オーストラリアの映画だろうか
父の死に立ち会ってしまった少女の物語
彼女のトラウマの克服の過程がストーリーの本筋
たぶん脚本は素晴らしいが、映画としては全体的にB級臭さが漂う
路地裏のイカれた人々と
歌でしかコミニュケーションが計れない少女エミリー



レディ・ガガ
無名の歌手からスターダムに伸し上がる
その点となる瞬間
ビッグバンみたいな
そういう瞬間を待ってる
これは俺の夢想と現実